2009年06月14日

確率は涙を信じない

 「宝くじ、競馬と続くと、やはり勘違いした読者が多数いまして」

 まあ分かるよ、ぽたーじゅ君。何かギャンブル講座みたいになってきたね。ただ、あくまでもウォーゲームをよりよくプレイするための頭の体操でやっているだけだからね。お便り読んでちょうだい。

 「麻雀の必勝法はありますか」

 ああ、それは簡単。あるよ。

 「ええ!あっさり答えましたね!」

 将棋や囲碁は実力の違いがほとんどストレートに勝敗に直結する。麻雀は短期的な勝敗は運に左右されるけど、長期的に見れば、やはり実力がある人が勝つ。したがって「自分より強い人とやらない」。これが完璧な答えだ。

 「えーと。やはりそれでは読者が納得しないと思うんですが・・・」

 そうかな。分かる人には分かると思うけどね。私もこの言葉の真の意味が分かるまで10年以上かかった。よく考えてごらん、ぽたーじゅ君。ある人の雀力が自分より上かどうか知るにはどうすればいいかね。

 「そりゃ何回か一緒に卓を囲めば分かりますよ」

 残念ながら、それでは駄目だ。対戦しなくても自分が相手より強いと分からないといけない。卓を囲んで負けてから、この人は強いなあと気づいているようでは既に1回は負けてるから必勝法じゃないでしょ。

 「うーん。でも対戦せずにどうやったら分かりますかね」

 麻雀の強い人ほど、やる前に相手がどれくらいの力量かを正確に見抜いている。間違いなく。だから、麻雀に強くなれば、相手が強いかどうか直感的に分かるよ。

 「分かって言ってると思いますが、質問と回答がひっくり返ってます」

 ワハハ。ちょっと違った観点の話をしようか。世の中には結構「無敗の男」がいるんだよ。そういう人はベースの実力があるだけでなく、自分より強い人とやるのを極力控えている。私が知っている無敗の男は、とにかく腰が低い人だ。「好きなわりに腕の方は大したことなくて」とか言って近づいてくる。相手の実力が上と見れば「あなたみたいな強い方とやってもかないません」と逃げる。相手が弱いと見れば「あなたみたいな強い方と一度お手合わせ願いたくて」と平気で言う。対戦してみて相手が意外に強豪だったら、平気で用事を思い出したふりをして席を立つ。

 初めて対戦する相手なら、自分より弱い面子を連れてくる。万が一相手が強ければ、負けるやつを一人つくっておいて自分はトントンにするんだよ。

 「そこまでして勝ちたいですかねえ」

 結局最後はそこに行き着くね。やはり勝ちたい気持ちが強い人が最後は勝つよ。でも、そういう人が真の実力者でないことも、世間の多くの「無敗の男」は分かっている。だから世間的無敗の男は決して自分の強さは自慢しない。謙虚だからではないんだ。その方が勝ち続けられるからだ。腕自慢は例外なくヘボだ。そのレベルを突き抜けたプロのレベルになると、また話は違うけどね。

 ウォーゲームの場合は、そこまでして勝とうと思う人は基本的にいないでしょ。極端なことを言えば、イカサマやごまかしをやろうとすればいくらでもできるから。それでも、セットアップ時の駒さばきでだいたいの実力は分かってしまうよね。特にユニットもヘクスも小さめの昔のゲームだと、明らかに慣れた人とそうでない人が一目瞭然だ。多分、麻雀の強い人も、牌さばきでだいたい分かるでしょ。少し慣れた人なら片手で配牌から理牌までやってしまうし。逆に下手に見せるためにわざと利き手でない方を使ったりする人もいる。

 「すいませんが、もっと読者のためになるアドバイスを・・・」

 では鮫形流の「低レベル必勝法」を伝授しよう。それほどうまくない人の集まりなら「ツキだけで打つ」のが意外とトータルで勝率高いよ。実力のほぼ同じ4人が運任せの打ち方すると、点棒の動きは平たくなる。確率は万人に平等だからね。相手が運任せでこちらも運任せなら勝ち負けは五分五分になるのに、相手のツキの勢いにのまれて後ろに下がると、その人が負ける。ツキだけで打てばいいのに、下手な考えを起こして自滅するわけだ。

 でもちょっと実力が上の人とやった場合、運任せではトータルで必ず負ける。相手の勢いをかわして封じて逆手に取るのは、そんなに難しい技術じゃないからね。だから、そういう実力者とはやらない。明解な結論だね。

 「次行きます。海外のカジノに遊びに行くので、ルーレットの必勝法を教えてください」

 これも確率論的には必勝法はない。ただ、ちょっと検討する価値はウォーゲームとの絡みで少しあるんでやってみようか。これも基本的には丁半バクチだ。簡単に赤が出るか黒が出るかを予想する場合を考えよう。とりあえず0とか00は考慮に入れない。赤と黒の出る確率はともに2分の1という前提で考えてみよう。

 では質問。赤が連続して5回出る確率は。

 「2×2×2×2×2=32だから32分の1ですね」

 その通り。では赤が5回連続した後、次に赤が出る確率は。

 「2分の1です」

 さすが。この程度では引っかからないね。でも赤が6回連続して出る確率は64分の1なんだ。ここが面白いところだ。

 よくツキの流れの話をするときに、「ガラスビンの中に入れた赤玉と白玉の話」をすることがあるよね。ビンに赤球と白球を均等に入れて激しく振っても、均等に混ざるわけではなく、赤や白が固まって筋のようになったり、島のようになったりするという話。ルーレットの赤か黒の一方が連続で出ても、そんなに長くは続かないと。

 具体的に言おうか。しばらくは赤でも黒でも好きな方に最低額を賭ける。しばらく見ていて、赤か黒が連続4回か5回出たら、しばらく出てなかった方の色にゴッソリ賭ける。しょうもないけど、意外と勝てる。

 「何かつまんない作戦ですね」

 そうだね。正確に言うと、これは「必勝法」というより「少ない資金で比較的長く遊ぶ方法」かな。ルーレットは還元率が高いんで、意外と勝てるときは勝てるんだけど、1回の勝負が短いから、結局は回数が多くなって胴元が儲かるようにできている。勘違いしないで楽しんでくれたまえ。

**********

 というわけで私はまた、PGGのソリティアの続きを。おお、ちょうどいい局面だから見たまえ、ぽたーじゅ君。今、ドイツ軍が1:1のオーバーランを3回連続で失敗したところだ。3回連続してダイスが6だった。

 「ははあ。ルーレットで言えば赤が続いたので、そろそろ黒が出そうだと」

 そう。確率は不変だけど、潮目は変わりそうな感じでしょ。というわけで、戦闘フェイズでは一気にスモレンスクを1:2で攻撃する。

 「ええー!やめたほうがいいんじゃないですか!」

 大丈夫、大丈夫。では振るよ・・・あれー?

 「AEです」

 おっかしーなー。ていうか、ゲーム開始からずっとドイツ軍は目が悪すぎるんだよ。

 「なるほど。ゲーム前半にダイスの調子が悪いときは、後半は良くなるだろうと思ってちょっと無理攻めしてみる作戦ですね」

 そうそう。後半もダイスの調子が悪かったら、今日は何やっても駄目だとあきらめられるでしょ。

 「でも、ゲーム前半の作戦そのものが間違ってたという可能性はないでしょうか」

 ギクリ。なかなか鋭い指摘だね。こういうときはビールでも飲んで忘れよう。ゴキュゴキュゴキュ・・・プハー。ウマイ。うんうん。冷えたビールは決して俺を裏切らない・・・。

 「何を涙目になってるんですか!」
posted by 鮫形鐘一郎 at 00:57| (カテゴリなし) | 更新情報をチェックする

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