2010年12月26日

鮫形鐘一郎の「訳文教室」第4回

 むぐっ。痛い痛い!

 「もうちょっと弱めますか?」

 いやいや効いている証拠だから・・・。しかし、ぽたーじゅ君の指圧も上達してきたねえ。ウサギでもツボを覚えてくると・・・ぐはっ。

 「背中のこの辺が一番こってます」

 痛い痛い・・・ありがとう。今日はこの辺でいいよ。●リ●ムの新アルバムでも聞こうか。

 「はい。アマゾンから届いたCDをセットしますよ・・・ところで鮫形さんのオーディオの趣味が最近変わってきた気がしますけど」

 ほう。どんな風に。

 「昔は日本語表示のあるデッキやリモコンは絶対買わなかったけど、最近はそうでもない」

 なかなか鋭いね。私としては性能重視で選んできたかつもりだけど。英語表示の日本の某社の製品がイマイチになってきたことの方が大きいけどね。

 「ウォーゲームでも日本版がダサいと感じる人がいますね」

 まあ、その気持ちも少しは分かる。面白さ重視とは言え、コンポーネントも重要。いわゆる「舶来信仰」も趣味なんだからいいじゃないの。日本版になってプレイしやすくなったのは多いよ。残念ながら逆もあるけどね・・・。私はそれほどこだわらない。

 「ではお便りに行きます。鮫形さんが次世代ウォーゲームに期待する国は」

 そりゃ断然中国だね。台湾や香港でなく、中国本土に期待したいね。政治、社会の情勢を考えると、ちょっと先の話になるかもしれないけど。欧米人にない、そして日本人にもない発想で独自のゲームシステムがつくられるんじゃないかと期待しているよ。何と言っても世界最高の面白ゲーム、麻雀を発明した民族だからね。

 中国人がつくった本格的な三国志ゲームをやってみたいね。コンポーネントも筆でねカードも「連環計」「瞞天過海」とか掛け軸みたいなので書いてあると面白いよ。前にも書いたけど、四字熟語でインパクトがあるゲームのタイトルや、カードの方が、日本人には親しみやすい気がする。

 「次行きます。海外からゲームを輸入したいんですが、英語が全然できなくて」

 インターネットのショップで買うなら必要事項をページに入力するだけで簡単に買えるような気がするけど。

 「何かトラブルがあった場合、英語でやりとりするのは面倒ではないかと。eBayにも欲しいゲームはいっぱいあるんですが、本当に英語アレルギーでして」

 まあ、確かに私も似たような経験はあるけど。頼んだものが送られなかったり、2個送られてきたりとかね。

 eBayでは日本語でやりとりできる「セカイモン」ができたから、これを使う手もあるね。手数料が取られるのがあほらしいから英語がちょっとできる人は有用性を感じないかも。ただ、返金保証があるからね。私も高額商品を買うときは利用するし。

 「おお!これは助かりますね。日本のヤフオクでは高価なゲームが格安だったりしますよ!」

 ゲームより送料の方が高いことがあるから注意してね。それでも欲しいゲームなら利用する価値ありだと思う。

 「登録も簡単だし、これはいいですね!」

 ・・・ぽたーじゅ君。前から疑問に思っていたけど、お便りと称して君自身が質問したりしてないかい。

 「ギクリ。問題意識が共通な方のお便りを優先して紹介しているのは事実でございますが、決してそのようなことは・・・」

 ございますとか普段言わないでしょ。まあ別にどっちでもいいけど。

 「えー、では、そろそろ訳文教室らしい質問を」

 どうぞ。

 「A Victory Lostというゲームが出ましたが、A Lost Victoryと言った場合との違いは何でしょうか」

 ああ、激マンの英語版ね。文法的には、過去分詞の前置修飾と後置修飾の違い。後置修飾だと普通は過去分詞の後にby〜とか文節が付いて長くなる場合が多い。まあ、この場合はどっちも意味として「失われた勝利」でいいんじゃないの。

 「そんな無責任なんでいいんですか」

 私は実務翻訳業者だからね。英文法学者じゃない。と逃げを打っておいて、ちょっと説明しようか。

 分詞が名詞の前と後のどちらにも置ける場合、微妙にニュアンスが違うんだよね。ざっくり言うと、前置修飾は「恒久的」で、後置修飾は「一時的」な感じ。

 よく例に出されるのが、a used car(中古車)とa car used(今使っている、使われている車)

 中古車は新車じゃなくなってからずっと中古車だ。今使っている車は、そのときに使用状態にある車ね。だからしばらくしたら使用されない状態になる。これが「一時的」だ。

 「ちょっとウサギには難しいです」

 すまん。これ以上説明しても面白くなりそうにないんでやめよう。ゲームのタイトルに即して考えようか。MMP社は、この後 A Victory Deniedというスモレンスク戦を出したね。つまり「A Victory」シリーズというチット式の一連のゲームにするんだろうね。

 日本の場合は、「激闘!グデーリアン装甲軍」という邦題が付いたから、「激闘!」シリーズにするんでしょう。

 GMTではボリスが「Roads to」シリーズをやるようだし。かつては「Drive on」も流行った。

 「日本のテレビドラマでも山口百恵の赤いシリーズがありましたね」

 相変わらずウサギのくせに古いのを知っているね。この手のシリーズものは販売戦略的な意味合いが強い。一つ当たると、同じシリーズはあんまり中身を吟味せずに買う人が増えるから。これはゲームに限らないけど。

 タイトルが面白そうでもくだらないゲームはいっぱいあるよ。逆にタイトルが地味な傑作もある。「薔薇はたとえどんな名前で呼ばれても甘く香る」だよ。

 「シェイクスピアの言葉でしたっけ。この文脈で使うのはちょっと違う気も」

 ワハハ。まあ聞き流して。

 「翻訳関連のお便りはこれぐらいでして・・・」

 あ、もう終わりか。もともとこれだけで4回も引っ張ったことに無理があったね。実例を挙げてもっとやりたかったんだけど。

 「尺が余っているんで、何か最近の話題でも」

 そうね。12月発売のコマンド96号に、私も実践している役に立つ話があったよ。「魁!コマンド士官学校」の46ページ。

 「モスクワ’41の演習の話ですね!参考になりましたよ!」

 いや、大事なのは本文じゃないんだ。イラストのメッケル少佐の運動だ。

 「ええ!表紙のドイツ兵にならって首を傾ける運動というやつですか?」

 そうそう。あれを冗談と捉えているようではダメだ。首のストレッチングって非常に重要だからね。私も仕事で机に向かう前にやっているでしょ。首を伸ばすと手先が温かくなる。これがやる気にもつながる。頭脳を使うウォーゲームでは非常に重要だね。

 「確かに鮫形さんは仕事の前に首を伸ばしてますけど、PGGをやる前にはやってませんよ」

 ん。言われてみるとそうだね。心がはやってついついゲームに没入してしまうからね。これからはやってみようか。

 左右に首を傾けるときは手を上から頭に軽く添える。前に傾けるときは背筋を伸ばして両手を後頭部に乗せる。上を向くときは手を使わない。最後に首を回すときはゆっくり大きく。これが鮫形流ストレッチだ。

 「やってみましょう!ゴキゴキゴキ・・・」

 あんまり無理してはいかんよ。

 「あ、でも手先、というか僕の場合は前足が温かくなってきましたよ!」

 そうでしょ。職場や家庭でも簡単にできるから、読者諸兄もやってみてくれたまえ。首を柔軟にすると発想も柔軟になるという話だね。ア、ソレ、ゴキゴキッ!
posted by 鮫形鐘一郎 at 02:03| (カテゴリなし) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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